「気力体力が勝負だ離婚」
幸いなことに私は数年前「離婚」の危機を乗り越えた。だがその頃のどうやって日常を過ごしたかまったく思い出せない。「離婚」の言葉はお互い口には出さなかったが、どう転ぶか判らない危機感は夫婦の間であった。しかしいざ「離婚」を考えたとき、両親や友人のこと、仕事のことなど考えると自分の気持ちより世間体の体裁が頭に浮かび踏み切れなかった。その頃そんな自分が大嫌いだった。ドラマのように気持ちを切り替えて再スタートなんてやはり無理だった。
結婚前、私の友人のお姉さんが「離婚」した。同居していた友人の母と折り合いが悪くなり、子供を置いてご主人が家を出た形だった。そのお姉さんは明るく活発な人だったが、「離婚」調停中、もともとスリムだった体はさらに痩せ、顔色もくすんでしみができ、元気な声も小さくなり、体全体が一回り小さくなり年齢より老けて見えた。久しぶりに会ったとき、この変わりようにショックを受けた。そのとき「離婚」は結婚するよりも大変だと教えてくれた。私の中にその言葉がずっと頭に残っている。